先月に引き続き「改正改善基準告示を守れていますか?」を一緒に考えてまいりましょう。
今月のテーマは「2人乗務」について。
俗に言う「ツーマン運行」です。
1台のトラックを2人のドライバーさんで運行する場合は、
(1)通常の拘束時間1日最大15時間➡最大20時間まで延長可能。
(2)休息期間は9時間➡4時間まで短縮可能(=24時間-20時間)
(3)さらに条件を満たす車両内設備がある場合は、24時間まで延長可能。
(4)上記(3)に加え、運行終了後の休息期間が11時間以上確保できる場合は、拘束時間を28時間まで延長可能。
(1)(2)の条件は、
①1台の車両に2人以上が同時に乗務していること
②車両内に身体を伸ばして休息できる設備(=ベッド?)があること。
(3)(4) の条件は
ベッドの仕様が以下を満たす必要があります。
・長さ198cm以上
・幅80cm以上の連続した平面
・クッション材等により走行中の衝撃を緩和できる構造
ただし車両内のベッドについて、
・運転席上部(キャビンの上)のベッド
・運転席後部(キャビンの後方、荷台との境)のベッド
は走行中に仮眠しているドライバーの安全が確保されていないため認められない
となっております。
小職は、長距離バスのようにキャビン上部・後方以外に「身体を伸ばして休息できる施設=ベッド?」が付いているトラックを見たことがありませんが、皆さんはいかがですか?
ここで大切なのは休息です。
休憩ではありません。
以前にもご説明しましたが
休息=ドライバーが業務から解放され、完全に自由にできる時間 です。
多くの現行トラックは走行中にベッドで休息することが道路交通法上認められていないと思われ、「ツーマン運行」の合法特例の適用は難しいのではないでしょうか?
実際にこの特例を活用するには、走行中でも休息中のドライバーさんが、安全に仮眠できる構造のベッドを備えた専用車両が必要であると考えます。
2トン車や3トン車の助手席で走行中、安全に休息できますか?
4トン車や10トン車のベッドで走行中、安全に休息できますか?
かなり強引な休息になりませんか?
「ツーマン運行」に対応する車両を意識した動きが、いくつかのメーカーであるようですので、今後は法令に適合した専用車両の開発が進み選択肢になるかもしれません。
そもそも「ツーマン運行」分の運賃を頂けることが大前提ですが・・・。
ルールには例外があります。
改善基準告示にも沢山の例外が存在します。
グレーと例外は別物です。
ルールをきちんと勉強し、例外をフルに活用して、不実記載がない運行管理をしてまいりましょう。
次回は、特例「隔日勤務」を確認していきたいと思います。
お楽しみに。
2025年8月1日
© 行政書士武藤事務所